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桃李11月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2023/11/12(Sun) 21:30 No.2437   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 今朝の冬
兼題U 七五三
兼題V 中東戦争(不言題)

11月15日(水)投句開始
11月22日(水) 投句締切 翌日選句開始
11月29日(水)選句締切
11月30日(木)披講


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投句一覧 丹仙 - 2023/11/23(Thu) 09:40 No.2438   HomePage

投句一覧

投句者:素蘭、白馬、寿美子、しゐ、ヨアヒム、春愁、風子、翔河川、秋童子、素人、明子、実生、丹仙

[1]:赤き前緒すこし調へ七五三祝ひ
あかきまえおすこしととのえしめいわい(七五三・七五三祝ひ)

[2]:化野に拾ふ骨法今朝の冬
あだしのにひろうこっぽうけさのふゆ(今朝の冬・今朝の冬)

[3]:幼子のいのちを奪うガザ悲惨
おさなごのいのちをうばうがざひさん(中東戦争(不言題)・無季)

[4]:男の子一回だけの七五三
おとこのこいっかいだけの七五三(七五三・)

[5]:思わず目をそらす我が身の小春かな
おもわずめをそらすわがみのこはるかな(中東戦争(不言題)・小春)

[6]:我執こそ事始まり寒夕焼
がしゅうこそことのはじまりかんゆやけ(中東戦争(不言題)・寒夕焼)

[7]:今朝の冬寒がり男床の中
けさのふゆさむがりおとことこのなか(今朝の冬・)

[8]:今朝の冬追試を受けに行く人も
けさのふゆついしをうけにゆくひとも(今朝の冬・)

[9]:今朝の冬不整脈かな鳩時計
けさのふゆふせいみゃくかなはとどけい(今朝の冬・今朝の冬)

[10]:今朝の冬ゆきかう人は犬といて
けさのふゆゆきかうひとはいぬといて(今朝の冬・)

[11]:兼題に蘇る過去七五三
けんだいによみがえるかこ七五三(七五三・七五三)

[12]:冬帝や平和のための戦さとや
こくていやへいわのためのいくさとや(中東戦争(不言題)・)

[13]:参道は七五三ふとみすず浮かぶ
さんどうはしちごさんふとみすすうかぶ(七五三・[金子みすず])

[14]:死者の数魂の数冬の星
ししゃのかずたましいのかずふゆのほし(中東戦争(不言題)・冬の星)

[15]:七五三親の欲目と子の欲目
しちごさんおやのよくめとこのよくめ(七五三・)

[16]:七五三願つてもなき青空に
しちごさんねがってもなきあおぞらに(七五三・七五三)

[17]:聖堂に幼きマリア七五三
せいどうにおさなきマリア七五三(七五三・[聖母奉献日])

[18]:戦禍より逃れし轍冬ざるる
せんかよりのがれしわだちふゆざるる(中東戦争(不言題)・冬ざるる)

[19]:せんそうはしちやいけないよ七五三
せんそうはしちゃいけないよしちごさん(七五三・七五三)

[20]:竹千代のやうな男の子や七五三
たけちよのようなおのこやしちごさん(七五三・七五三)

[21]:玉砂利が歩きにくそう七五三
たまじゃりがあるきにくそうしちごさん(七五三・七五三)

[22]:使われぬちりとり路地に今朝の冬
つかわれれぬちりとりろじにけさのふゆ(今朝の冬・)

[23]:どっさりと枯葉を処分今朝の冬
どっさりとかれはをしょぶんこんちょうのふゆ(今朝の冬・暖冬)

[24]:泣きやまぬままの晴れ着や七五三
なきやまぬままのはれぎやしちごさん(七五三・七五三)

[25]:何とまあ昨日の夏日今朝の冬
なんとまあきのうのなつびけさのふゆ(今朝の冬・今朝の冬)

[26]:温もりが心地よすぎる今朝の冬
ぬくもりがここちよすぎるけさのふゆ(今朝の冬・今朝の冬)

[27]:寝返りの夜具の冷たく今朝の冬
ねがえりのやぐのつめたくけさのふゆ(今朝の冬・今朝の冬)

[28]:配達の少年の指に今朝の冬
はいたつのしょうねんのゆびにけさのふゆ(今朝の冬・)

[29]:橋の灯のまだ消えやらず今朝の冬
はしのひのまだきえやらずけさのふゆ(今朝の冬・今朝の冬)

[30]:一つ子にポケットいくつ七五三
ひとつごにぽけっといくつしちごさん(七五三・七五三)

[31]:日々消ゆる命の重さ悴めり
ひびきゆるいのちのおもさかじかめり(中東戦争(不言題)・悴む)

[32]:富士の山裾野まで白今朝の冬
ふじのやますそのまでしろけさのふゆ(今朝の冬・冬)

[33]:冬に入る武蔵野は日に恵まれて
ふゆにいfるむさしのはひにめぐまれて(今朝の冬・冬に入る)

[34]:冬のガザ爆撃音に泣く嬰児
ふゆのがざばくげきおんになくえいじ(中東戦争(不言題)・冬)

[35]:目には目を民は息絶え冬に入る
めにはめをたみはいきたえふゆにいる(中東戦争(不言題)・冬に入る)

[36]:装いに迷い迷いて今朝の冬
よそおいにまよいまよいてけさのふゆ(今朝の冬・)

[37]:侘びしらに寒鴉鳴く九条かな
わびしらにかんがらすなくくじょうかな(中東戦争(不言題)・寒鴉)

[38]:「湾岸」の前線基地にカイロ冬
わんがんのぜんせんきちにカイロふゆ(中東戦争(不言題)・冬[湾岸戦争の体験を詠んだ一句])

[39]:ガザ荒れぬ裏で糸引く者あらむ
ガザあれぬうらでいとひくものあらむ(中東戦争(不言題)・)



選句一覧 丹仙 - 2023/12/01(Fri) 06:31 No.2439   HomePage

寿美子

天の句:[31]日々消ゆる命の重さ悴めり
どうしようもない無力感、共鳴します

地の句:[1]赤き前緒すこし調へ七五三祝ひ
履きなれない草履の鼻緒、七五三祝が良く効いています

人の句:[22]使われぬちりとり路地に今朝の冬
得も言われぬ無力感のくすぶる朝
納得の詩情です

素人

天の句:[34]冬のガザ爆撃音に泣く嬰児
生きていたいとひたすら祈る

地の句:[9]今朝の冬不整脈かな鳩時計
食後の薬飲み忘れるな

人の句:[19]せんそうはしちやいけないよ七五三
日本の平和あり難きかな

素蘭

天の句:[33]冬に入る武蔵野は日に恵まれて
いわゆる Indian summer.冬支度にもってこいの日和ですが…

地の句:[39]ガザ荒れぬ裏で糸引く者あらむ
陰謀論と言われても、、、

人の句:[19]せんそうはしちやいけないよ七五三
三つ子の魂百までと。。。

しゐ

天の句:[28]配達の少年の指に今朝の冬
受け取った荷物の冷たさに、少年の手指の冷たさを思わずにいられない人のあたたかいまなざし。

地の句:[16]七五三願つてもなき青空に
明るさに満ちていてほっとします。

人の句:[29]橋の灯のまだ消えやらず今朝の冬
目覚めてから夜が明けるまでの少し物悲しい時間を、そうっと慰めてくれるような橋の灯り。

実生

天の句:[9]今朝の冬不整脈かな鳩時計
鳩時計不整脈寒いからかな。ふと笑ってしまった。

地の句:[6]我執こそ事始まり寒夕焼
どんな時にもあるよ。情けないけど。

人の句:[11]兼題に蘇る過去七五三
思わず私も妻も若く、長男5歳と次男2歳の時に撮してもらった写真を探してしまった。二人息子、上は頭髪薄くなり、下は真っ白。

ヨアヒム

天の句:[14]死者の数魂の数冬の星
魂の数⇨冬の星という発想が凄い。

地の句:[16]七五三願つてもなき青空に
子を想う親の気持ちがくっきりと示されている。

人の句:[22]使われぬちりとり路地に今朝の冬
冬の寒さ・侘しさが伝わってくる。

風子

天の句:[14]死者の数魂の数冬の星
死者の数、魂の数とは?凛々しいね〜

地の句:[20]竹千代のやうな男の子や七五三
凛々しいね〜

人の句:[29]橋の灯のまだ消えやらず今朝の冬
日出が6時半ごろ。遅い。

明子

天の句:[14]死者の数魂の数冬の星
この僅かな期間に一万何千という魂が星となりました

地の句:[22]使われぬちりとり路地に今朝の冬
何気ない静かな佇まい。でもたしかに冬が来ているのです

人の句:[19]せんそうはしちやいけないよ七五三
もうこれ以外言う言葉はありません。

春愁

天の句:[26]温もりが心地よすぎる今朝の冬
暖冬続きます

地の句:[22]使われぬちりとり路地に今朝の冬
あるある

人の句:[14]死者の数魂の数冬の星
心痛みます

秋童子

天の句:[31]日々消ゆる命の重さ悴めり
連日の非情な攻撃で奪われていくガザ市民の命。身も心も悴みます。

地の句:[14]死者の数魂の数冬の星
おびただしい数の死者や魂が、いまは夜空の星となって・・・。

人の句:[28]配達の少年の指に今朝の冬
配達する少年の指先にも小さな冬が。

白馬

天の句:[17]聖堂に幼きマリア七五三
教義は違えど。可愛らしい。

地の句:[35]目には目を民は息絶え冬に入る
戦争はいつもこうですね。

人の句:[36]装いに迷い迷いて今朝の冬
防寒に主眼を置こうか、それともファッションに。

翔河川

天の句:[28]配達の少年の指に今朝の冬
新聞でしょうか

地の句:[30]一つ子にポケットいくつ七五三
少子化で

人の句:[12]冬帝や平和のための戦さとや
勝手な言い分で

丹仙

天の句:[1]赤き前緒すこし調へ七五三祝ひ
「すこし調え」というところ音律も調って、ほほえましい情景が目に見えるようですね。

地の句:[14]死者の数魂の数冬の星
中東戦争、数多くの死者の物言わぬ魂の無念さが良く伝わります。

人の句:[33]冬に入る武蔵野は日に恵まれて



オペラ勇敢な婦人(細川ガラシャ... 投稿者:丹仙 投稿日:2023/11/07(Tue) 07:59 No.2436   HomePage

1698年にウイーンで神聖ローマ帝国皇帝レオポルド一世とその家族の前で上演されたバロックオペラ「勇敢な婦人(細川ガラシャ)(Mulier fortis)」の楽譜の校訂版をもとに11月17日午後7時より上野の奏楽堂にてコンサート形式で蘇演します。わたしも上演実行委員の一人として、「台本にみられるガラシャ像」の解説を担当しましたので、上演に先立つ座談会に出席します。1698年にウイーンで神聖ローマ帝国皇帝レオポルド一世とその家族の前で上演されたバロックオペラ「勇敢な婦人(細川ガラシャ)(Mulier fortis)」の楽譜の校訂版をもとに11月17日午後7時より上野の奏楽堂にてコンサート形式で蘇演します。私も公演実行委員の一人として「台本にみられるガラシャ像」の解説を担当しましたので、公演に先立つ座談会に出席します。
東西宗教研究に寄稿した拙稿細川ガラシャ考 を参考資料としてご覧下さい。(主宰の部屋にリンク先を表示)





桃李10月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2023/10/16(Mon) 06:36 No.2433   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 天高
兼題U 林檎
兼題V 八冠(不言題)

10月16日(月)投句開始
10月23日(月)投句締切 翌日選句開始
10月30日(月)選句締切 
10月31日(火)披講  

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選句をお願いします 丹仙 - 2023/10/24(Tue) 08:14 No.2434   HomePage

投句一覧

投句者:素蘭、寿美子、しゐ、白馬、翔河川、春愁、風子、明子、秋童子、実生、丹仙

[1]:秋高し将棋に学ぶ人間力
あきたかししょうぎにまなぶにんげんりょく(八冠(不言題)・秋高し)

[2]:あの夏を耐へて林檎の紅きこと
あのなつをたえてりんごのあかきこと(林檎・林檎)

[3]:アルプスの風きららかに林檎もぐ
あるぷすのかぜきららかにりんごもぐ(林檎・林檎)

[4]:一抹の不安林檎の良し悪し
いちまつのふあんりんごのよしわるし(林檎・秋)

[5]:浦上の鐘地に哭きて天高し
うらかみのかねちになきててんたかし(天高・)

[6]:甲斐信濃わかつ山陵天高し
かいしなのわかつさんりょうてんたかし(天高・天高し)

[7]:齧りかけの林檎の白さ歯の白さ
かじりかけのりんごのしろさはのしろさ(林檎・)

[8]:神々を嫉むものあり林檎食む
かみがみをねたむものありりんごはむ(林檎・)

[9]:逆転の駒成り上がる秋灯下
ぎゃくてんのこまなりあがるしゅうとうか(八冠(不言題)・秋灯)

[10]:古稀すぎて服は派手目に赤林檎
こきすぎてふくははでめにあかりんご(林檎・赤林檎)

[11]:逆上がりする足先の天高し
さかあがりするあしさきのてんたかし(天高・天高し)

[12]:山巓に棋士立ちてなお天高し
さんてんにきしたちてなおてんたかし(八冠(不言題)・天高し)

[13]:しかすがにまま炊く煙天高し
しかすがにままたくけむりてんたかし(天高・天高し)

[14]:秋麗やゲーム世代の集中力
しゅうれいやゲームせだいのしゅうちゅうりょく(八冠(不言題)・秋)

[15]:巡礼のゆくや色なき風の道
じゅんれいのゆくやいろなきかぜのみち(八冠(不言題)・色なき風)

[16]:強さ秘め優しき王者秋うらら
つよさひめやさしきおうじゃあきうらら(八冠(不言題)・秋うらら)

[17]:天高しあさぎまだらに会いにゆく
てんたかしあさぎまだらにあいにゆく(天高・秋)

[18]:天高し網で蜘蛛とる枝落とし
てんたかしあみでくもとるえだおとし(天高・秋剪定)

[19]:天高し故郷の山河クラス会
てんたかしこきょうのさんがくらすかい(天高・天高し)

[20]:天高し昴求めてまた唄う
てんたかしすばるもとめてまたうたう(天高・)

[21]:天高し地上は戦火に惑ひをる
てんたかしちじょうはせんかにまどいおる(天高・天高し)

[22]:値を下げて訳あり林檎店頭に
ねをさげてわけありりんごてんとうに(林檎・落ち林檎[袋に訳ありと])

[23]:八冠の天才はにかむカシオペア
はちかんのてんさいはにかむカシオペア(八冠(不言題)・)

[24]:八冠を伝える世相秋の暮れ
はちかんをつたえるせそうあきのくれ(八冠(不言題)・[目標])

[25]:干物を手熨斗する音秋高し
ほしものをてのしするおとあきたかし(天高・秋高し)

[26]:見はるかす雲外蒼天雁の頃
みはるかすうんがいそうてんかりのころ(八冠(不言題)・雁の頃)

[27]:籾殻を探り見つけし林檎かな
もみがらをさぐりみつけしりんごかな(林檎・林檎)

[28]:病む国も平和な国も天高し
やむくにもへいわなくにもてんたかし(天高・天高し)

[29]:漸うやうにくるり鉄棒天高し
ようやうにくるりてつぼうてんたかし(天高・天高し)

[30]:林檎投ぐ詭弁の壁に暗黙知
りんごなぐきべんのかべにあんもくち(林檎・林檎)

[31]:林檎捥ぐ安達太良仰ぎ空仰ぎ
りんごもぐあだたらあおぎそらあおぎ(林檎・林檎)

[32]:若き棋士の黙考続く夜長かな
わかききしのもっこうつづくよながかな(八冠(不言題)・夜長)

[33]:セザンヌの円錐画法林檎剥く
セザンヌのえんすいがほうりんごむく(林檎・林檎剥く)



選句一覧 丹仙 - 2023/11/01(Wed) 00:16 No.2435   HomePage

春愁

天の句:[9]逆転の駒成り上がる秋灯下
不言題に相応しい句

地の句:[15]巡礼のゆくや色なき風の道
秋遍路の後ろ姿が・・・ 

人の句:[8]神々を嫉むものあり林檎食む
アダムとイブ?

実生

天の句:[25]干物を手熨斗する音秋高し
祖母は押入れの布団重ねもきちんとしていなかったらやり直し。蚊帳も。子供のころ大変だったけど、褒められたい一心で手伝った。洗濯物を干す時もパチパチと母と一緒に。洗濯竿を一番上まで、よっこらしょと。二人が出てきそう。

地の句:[27]籾殻を探り見つけし林檎かな
年の暮れ津軽でダムの現場から帰省する時、林檎を買って自宅に。籾殻がクッション材に使われて。子供達が林檎を探して籾殻散らかしていたっけ。
 籾殻手に入らないけど、やっとさつまいも熟成に使える調達できた。林檎ではなくいもだけど、探す手触りが懐かしい。

人の句:[15]巡礼のゆくや色なき風の道
色なき風の道、辛いだろうなぁ。

白馬

天の句:[32]若き棋士の黙考続く夜長かな
最善(真理)を求める熟考と精神力は本当に凄い。

地の句:[21]天高し地上は戦火に惑ひをる
天に神、地に人

人の句:[22]値を下げて訳あり林檎店頭に
今年は猛暑の為、果物が不作でした。

風子

天の句:[32]若き棋士の黙考続く夜長かな
描写に余分かところがなくスッキリ収まって好感度が高い。

地の句:[10]古稀すぎて服は派手目に赤林檎
古希が一番に年齢と服装を気にするときかもしれない。古希と赤林檎の取り合わせが上手い。

人の句:[25]干物を手熨斗する音秋高し
ある晴れた日、洗濯物を干すときにパンパンと皺伸ばしして干す。晴々とした音が聞こえる。

翔河川

天の句:[25]干物を手熨斗する音秋高し
よく乾いて

地の句:[27]籾殻を探り見つけし林檎かな
りんご箱の中かな

人の句:[15]巡礼のゆくや色なき風の道
未踏の地へ

しゐ

天の句:[27]籾殻を探り見つけし林檎かな
籾殻が緩衝材であり保護材であったころの林檎はまさに宝物のようで、探りあてた時の幸福感は格別でした。

地の句:[19]天高し故郷の山河クラス会
誰もが幼い顔のまま、ふるさとの山河に抱かれて笑っている。

人の句:[16]強さ秘め優しき王者秋うらら
あの慎み深い王者に好ましさを感じないではいられません。

秋童子

天の句:[26]見はるかす雲外蒼天雁の頃
八冠という偉業を成し遂げた青年の視界には、いまどんな景色が広がっているのでしょうか。
これからの活躍も本当に楽しみです。

地の句:[2]あの夏を耐へて林檎の紅きこと
林檎にとっても過酷な夏だったはずなのに、ここまで紅く実ってくれて!

人の句:[21]天高し地上は戦火に惑ひをる
秋の空はこんな見事に晴れ渡っているというのに、地上では・・・。

寿美子

天の句:[5]浦上の鐘地に哭きて天高し
私の母は「長崎の鐘」が好きで、いつも口遊んでいました。
このような天高しのあることにこころうたれました



長崎の鐘は、母の愛唱歌でした。
このような天高しのあることに心打たれました

地の句:[4]一抹の不安林檎の良し悪し
猛暑せいか今年の林檎は器量が悪いです
一抹の不安、同感します

人の句:[32]若き棋士の黙考続く夜長かな
黙考の果ての八冠、本当に素晴らしい

素蘭

天の句:[33]セザンヌの円錐画法林檎剥く
セザンヌが静物画のモチーフとし腐乱するまで描き続けたという林檎。
旬の林檎を剥けば白い球体となるにつれ螺旋状に垂れ下がる皮。
前者は世紀を超えて画布上に存在し、後者は、、、

地の句:[29]漸うやうにくるり鉄棒天高し
初めて逆上がりができた時の眼に映る空の青いこと!

人の句:[26]見はるかす雲外蒼天雁の頃
藤井八冠の揮毫、書の研鑽もさすがです。

明子

天の句:[6]甲斐信濃わかつ山陵天高し
大きな景ですね。

地の句:[15]巡礼のゆくや色なき風の道
八冠のこれから歩みゆく道に思いをはせて。

人の句:[27]籾殻を探り見つけし林檎かな
子供の頃を思い出します。ついでにその林檎箱を机にしたことも・・・

丹仙

天の句:[26]見はるかす雲外蒼天雁の頃
将棋の道はきわまりなく、一寸先の見えないカオスのような状況を突き抜けたときに見えてくる景色、「雲外蒼天」とはまさに藤井八冠の現在の心境にふさわしい言葉ではないかと思いました。

地の句:[25]干物を手熨斗する音秋高し
手熨斗する音に着目したところ、秋の乾いた空気感が伝わります。秋高しという季語に聴覚のあらたな次元を付け加えたところが面白い。

人の句:[10]古稀すぎて服は派手目に赤林檎
赤林檎に倣う派手な服、円熟した老人の心意気ですね。



桃李9月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2023/09/15(Fri) 13:30 No.2430   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 花野
兼題U 秋水
兼題V 夜学

9月15日(金)投句開始
9月22日(金)投句締切 翌日選句開始
9月29日(金)選句締切 
9月30日(土)披講 
  
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選句をお願いします 丹仙 - 2023/09/23(Sat) 08:10 No.2431   HomePage

投句一覧

投句者:白馬、寿美子、素蘭、しゐ、春愁、風子、丹仙、秋童子、翔河川、明子、素人、実生

[1]:明るさを湛へて秋の水走る
あかるさをたたえてあきのみずはしる(秋水・秋の水)

[2]:秋澄める未来へつなぐエアキャビン
あきすめるみらいへつなぐエアキャビン(秋水・秋澄める)

[3]:明け渡す部活教室夜学子へ
あけわたすぶかつきょうしつやがくしへ(夜学・夜学子)

[4]:暑さ中花野にならず手入れなし
あさなかはなのにならずていれなし(花野・彼岸花)

[5]:イーゼルを立てて花野に未完の絵
いーぜるをたててはなのにみかんのえ(花野・花野)

[6]:生くるとは残さるること花野径
いくるとはのこさるることはなのみち(花野・花野)

[7]:追い播きを追い播きをして秋の水
おいまきをおいまきをしてあきのみず(秋水・[大根の種まき])

[8]:大花野富士包むかに夢のうち
おおはなのふじつつむかにゆめのうち(花野・)

[9]:貨車の数かぞえて日暮れ大花野
かしゃのかずかぞえてひぐれおおはなの(花野・秋)

[10]:鐘の音に農婦と祈る花野かな
かねのねにのうふといのるはなのかな(花野・)

[11]:教室に意欲みなぎる夜学生
きょうしつにいよくみなぎるやがくせい(夜学・秋水)

[12]:小流れに音の戻りて水の秋
こながれにおとのもどりてみずのあき(秋水・水の秋)

[13]:隠口や花野はゴドー待つところ
こもりくやはなのはごどーまつところ(花野・花野)

[14]:コンビニに夜学の子らの集ふ刻
こんびににやがくのこらのつどうこく(夜学・夜学子)

[15]:さえざえと運河行く船秋の水
さえざえとうんがゆくふねあきのみず(秋水・)

[16]:鷺たちてふるさとの水秋となる
さぎたちてふるさとのみずあきとなる(秋水・水の秋)

[17]:秋水に騒ぐ心も整へり
しゅうすいにさわぐこころもととのえり(秋水・秋水)

[18]:秋水や一朶の雲の映り込む
しゅうすいやいちだのくものうつりこむ(秋水・秋水)

[19]:秋水を諸手で掬い空に投ぐ
しゅうすいをもろてですくいそらになぐ(秋水・)

[20]:スキップや今更ながら夜学生
すきっぷやいまさらながらやがくせい(夜学・夜学生)

[21]:澄みやかに漂う藻草秋の水
すみやかにただようもぐさあきのみず(秋水・)

[22]:玉子かけご飯かき込む夜学の子
たまごかけごはんかきこむやがくのこ(夜学・夜学)

[23]:朝課詠む洗礼盤には秋の水
ちょうかよむせんれいばんにはあきのみず(秋水・)

[24]:二刀流を気取ってみせる夜学生
にとうりゅうをきどってみせるやがくせい(夜学・秋)

[25]:花の野に小さき祠の埋もれをり
はなののにちさきほこらのうもれおり(花野・花野)

[26]:鼻眼鏡ちびた鉛筆夜学かな
はなめがねちびたえんぴつやがくかな(夜学・夜学)

[27]:晩学の書に目を凝らす夜学の灯
ばんがくのしょにめをこらすやがくのひ(夜学・夜学)

[28]:飛行船着地花野の真ん中に
ひこうせんちゃくちはなののまんなかに(花野・花野)

[29]:惚け給ふ母に笑顔や花野行く
ぼけたもうははにえがおやはなのゆく(花野・花野)

[30]:真直なる国境の悲話水の秋
ますぐなるこっきょうのひわみずのあき(秋水・水の秋)

[31]:貧しき師友なるイエスを説く夜学
まずしきしともなるいえすをとくやがく(夜学・)

[32]:御手洗の柄杓が戻る水の秋
みたらいのひしゃくがもどるみずのあき(秋水・秋)

[33]:森めざす鳥の目印大花野
もりめざすとりのめじるしおおはなの()

[34]:夜学くせ治らずのまま歳をとる
やがくくせなおらずままとしをとる(夜学・夜更かし)

[35]:夜学士の切なる瞳透き通る
やがくしのせつなるひとみすきとおる(夜学・)

[36]:夕花野トトロ親子の小走りに 
ゆうはなのトトロおやこのこばしりに (花野・夕花野 )



選句一覧 丹仙 - 2023/09/30(Sat) 19:18 No.2432   HomePage

風子

天の句:[6]生くるとは残さるること花野径
様々な場面はあるが、特に夫婦の別れはそんな気持ちがする。先に行った方が勝ちとまで思うのかもしれない。

地の句:[20]スキップや今更ながら夜学生
学校へ行きたくても行けなかった人が晩年に学校へ通い始めた。意気揚々とした気持ちが快い。

人の句:[12]小流れに音の戻りて水の秋
干上がっていたか、痩せ細っていた小流れに豊かな水が戻って来た。せせらぎの音を楽しんでいる。

実生

天の句:[19]秋水を諸手で掬い空に投ぐ
やっと降って。エイ。大粒の雨だから諸手で。エイ。

地の句:[20]スキップや今更ながら夜学生
泣きながらのスキップできないけども笑いながらのスキップはできるよね。微笑みながらかな。

人の句:[36]夕花野トトロ親子の小走りに 
真っ黒くろすけも一緒かな。小走りではないと思うけど。

春愁

天の句:[30]真直なる国境の悲話水の秋
切ない

地の句:[18]秋水や一朶の雲の映り込む
空晴れ渡り水澄んで

人の句:[26]鼻眼鏡ちびた鉛筆夜学かな
大切な時間

寿美子

天の句:[32]御手洗の柄杓が戻る水の秋
コロナ禍が緩んでか産土の御手洗に青竹の柄杓が戻りました。
水の秋の喜びが素晴らしいです

地の句:[14]コンビニに夜学の子らの集ふ刻
世相の断面をとらえられましたね

人の句:[28]飛行船着地花野の真ん中に
スケール壮大❣

しゐ

天の句:[22]玉子かけご飯かき込む夜学の子
愛おしい。

地の句:[9]貨車の数かぞえて日暮れ大花野
情景がリアルに目に浮かびます。昭和の少年に、夕暮れは穏やかで優しい。

人の句:[7]追い播きを追い播きをして秋の水
今年は何度種を播き直しても、なかなか芽出しが叶わない。焦りが実感として伝わり、秋の水が待たれるばかり。

素人

天の句:[6]生くるとは残さるること花野径
ひとりふたりと友去りゆけば

地の句:[22]玉子かけご飯かき込む夜学の子
遅れまいとて二杯で止めて

人の句:[9]貨車の数かぞえて日暮れ大花野
孫得意気に大きな声で

秋童子

天の句:[27]晩学の書に目を凝らす夜学の灯
こうありたいものですが・・・。

地の句:[5]イーゼルを立てて花野に未完の絵
下五の「未完の絵」が、この句を一幅の絵に仕上げているように思います。

人の句:[20]スキップや今更ながら夜学生
何を学ぶのか、楽しそうですね。

明子

天の句:[12]小流れに音の戻りて水の秋
何気ない表現ですが、季節の変化を実感させてくれる句と思います。

地の句:[5]イーゼルを立てて花野に未完の絵
花野そのものが巨大な未完の絵のようです。

人の句:[31]貧しき師友なるイエスを説く夜学
讃美歌のフレーズ、いつくしみ深き友なるイエスは…が浮かび
豊かな気持ちになりました。

素蘭

天の句:[9]貨車の数かぞえて日暮れ大花野
小学生の頃によくやりました。連結車両は50台を超えることもありました。。。

地の句:[32]御手洗の柄杓が戻る水の秋
羹に懲りて膾を吹くような過剰反応にも免疫力が…

人の句:[27]晩学の書に目を凝らす夜学の灯
文献の文字は細かいし、古文書は読みづらいし、、、

翔河川

天の句:[03]明け渡す部活教室夜学子へ
勉強してください

地の句:[06]生くるとは残さるること花野径
周りが減ってきて

人の句:[18]秋水や一朶の雲の映り込む
水面に秋の雲

丹仙

天の句:[32]御手洗の柄杓が戻る水の秋
柄杓の戻る音がいかにも水の秋の季節感を醸し出しますね。

地の句:[6]生くるとは残さるること花野径
牧野富太郎博士をモデルにしたテレビドラマ「らんまん」の脚本に毎回感心しつつ見ておりましたが、そのドラマが丁度終わったところでしたので、雑草など一つもない草花の美を愛した博士を偲びつつ選句しました。

人の句:[5]イーゼルを立てて花野に未完の絵
「未完の絵」と言う表現に惹かれました。無尽蔵の美を秘めた花野にたいする謙虚な姿勢を感じます。




桃李8月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2023/08/15(Tue) 17:55 No.2427   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 秋出水
兼題U 天の川
兼題V 原爆忌

8月15日(火)投句開始
8月22日(火)投句締切 翌日選句開始
8月29日(火)選句締切 
8月30日(水)披講 

投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
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選句をお願いします 丹仙 - 2023/08/25(Fri) 16:46 No.2428   HomePage

投句一覧

投句者:寿美子、素蘭、白馬、春愁、秋童子、素人、しゐ、翔河川、実生、明子、風子、丹仙

[1]:秋出水故郷の河を思いやる
あきでみずこきょうのかわをおもいやる(秋出水・)

[2]:秋出水なにごともなく終わりけり
あきでみずなにごともなくおわりけり(秋出水・)

[3]:天の川五島の海に聖母立つ
あまのがわごとうのうみにせいぼたつ(天の川・)

[4]:天の川底方も知れぬ深さ持て
あまのがわそこいもしれぬふかさもて(天の川・天の川)

[5]:天の川見たこと無いと都会の子
あまのがわみたことないととかいのこ(天の川・天の川)

[6]:漁火の次第に減りて天の川
いさりびのしだいにへりてあまのがわ(天の川・天の川)

[7]:祈るより今こそ不戦原爆忌
いのるよりいまこそふせんげんばくき(原爆忌・原爆忌)

[8]:老いの身に辛き仕打ちよ秋出水
おいのみにつらきしうちよあきでみず(秋出水・秋出水)

[9]:老いの村に秋の出水の容赦なく
おいのむらにあきのでみずのようしゃなく(秋出水・秋出水)

[10]:大昔の恋思い出す天の川
おおむかしのこいおもいだすあまのがわ(天の川・)

[11]:親父ギャグ通じぬギャルや天の川
おやじぎゃぐつうじぬぎゃるやあまのがわ(天の川・)

[12]:語り部の一人また逝き原爆忌
かたりべのひとりまたゆきげんばくき(原爆忌・原爆忌)

[13]:語り部も世代交代原爆忌
かたりべもせだいこうたいげんばくき(原爆忌・原爆忌)

[14]:切岸の葉に白き泥秋出水
きりぎしのはにしろきどろあきでみず(秋出水・秋出水)

[15]:国跨ぐ二都ものがたり銀河濃し
くにまたぐにとものがたりぎんがこし(天の川・銀河濃し)

[16]:紅蓮なす地球即ち原爆忌
ぐれんなすがいあすなわちげんばくき(原爆忌・原爆忌)

[17]:原爆忌折り紙の鶴歩ましむ
げんばくきおりがみのつるあゆましむ(原爆忌・原爆忌)

[18]:原爆忌国連の非核に署名せよ
げんばくきこくれんのひかくにしょめいせよ(原爆忌・)

[19]:原爆も知らずに生きて原爆忌
げんばくもしらずにいきてげんばくき(原爆忌・)

[20]:工場の跡地の上に天の川
こうじょうのあとちのうえにあまのがわ(天の川・)

[21]:子河童の縋りつく蔓秋出水
こかっぱのすがりつくつるあきでみず(秋出水・秋出水)

[22]:こんなにも早い稲刈出水来る
こんなにもはやいいねかりでみずくる(秋出水・)

[23]:錆水を吐き出すポンプ原爆忌
さびみずをはきだすポンプげんばくき(原爆忌・)

[24]:散骨の許可に手間どる天の川
さんこつのきょかにてまどるあまのがわ(天の川・)

[25]:次世代のクルーズプラン天の川
じせだいのくるーずぷらんあまのがわ(天の川・天の川)

[26]:十字架の道ゆくマリア原爆忌
じゅじかのみちゆくマリアげんばくき(原爆忌・[被爆マリアとともに])

[27]:人類の残滓が汚す天の川
じんるいのざんしがけがすあまのがわ(天の川・天の川)

[28]:その刻の沈黙の深く原爆忌
そのこくのちんもくのふかくげんばくき(原爆忌・原爆忌)

[29]:出会えるか生きているうち天の川
であえるかいきているうちあまのかわ(天の川・)

[30]:激しくて観ても居られず秋出水
はげしくてみてもいられずあきでみず(秋出水・[滝のような雨])

[31]:橋桁の目盛り見つめて秋出水
はしげたのめもりみつめてあきでみず(秋出水・)

[32]:富士の嶺や夜空ざわめく天の川
ふじのねやよぞらざわめくあまのがわ(天の川・天の川)

[33]:沸騰化天地あふれて秋出水
ふっとうかてんちあふれてあきでみず(秋出水・秋出水)

[34]:迷走と遅滞の挙句秋出水
めいそうとちたいのあげくあきでみず(秋出水・秋出水)

[35]:夕日の町秋の出水の痕しかと
ゆうひのまちあきのでみずのあとしかと(秋出水・秋出水)

[36]:若き等にな忘れそとや原爆忌
わかきらになわすれそとやげんばくき(原爆忌・原爆忌)



選句一覧 丹仙 - 2023/09/02(Sat) 08:32 No.2429   HomePage

風子

天の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
美しい光景。海に灯りがきえて天の川は一層クッキリと見えてくる。

地の句:[7]祈るより今こそ不戦原爆忌
祈ることの虚しさ。不戦をどう実現できるだろうか?

人の句:[9]老いの村に秋の出水の容赦なく
田舎は老いたものばかり。出水はお構いなしに降る。

白馬

天の句:[8]老いの身に辛き仕打ちよ秋出水
本当に大変なことお察しします。

地の句:[3]天の川五島の海に聖母立つ
聖母の像も天の川に向かって大きくなる。

人の句:[12]語り部の一人また逝き原爆忌
風化されてしまわぬことを願います。

春愁

天の句:[14]切岸の葉に白き泥秋出水
ああ、こんな高いところまで

地の句:[12]語り部の一人また逝き原爆忌
80歳になった人でも、戦争体験のない世代・・・

人の句:[35]夕日の町秋の出水の痕しかと
地球は大丈夫?

実生

天の句:[21]子河童の縋りつく蔓秋出水
秋出水をニュースで見るたび生き物はどこに逃げているのかな。と思う。

地の句:[26]十字架の道ゆくマリア原爆忌
戦争なき道を。

人の句:[10]大昔の恋思い出す天の川
どこに行ったの。

秋童子

天の句:[28]その刻の沈黙の深く原爆忌
被爆した方々であれば、なおのこと。

地の句:[9]老いの村に秋の出水の容赦なく
積み上げてきた人生すべてを否定するかのように。

人の句:[5]天の川見たこと無いと都会の子
言われてみれば、確かに。

しゐ

天の句:[22]こんなにも早い稲刈出水来る
刈り取る人の思いが痛いほど。

地の句:[15]国跨ぐ二都ものがたり銀河濃し
銀河の濃さが「ものがたり」のかなしみを語っているように思える。

人の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
天空の灯りの静けさ。

寿美子

天の句:[12]語り部の一人また逝き原爆忌
解っています!
しかし悲しい事です

地の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
天の川が見たくて信濃へ行きましたがみられませんでした
今度は島へいってみようか

人の句:[14]切岸の葉に白き泥秋出水
秋の草に残る泥の白さ、哀れです

素蘭

天の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
イカ漁の季節ならではの夜景、取りあえずvirtual trip ☆彡

地の句:[14]切岸の葉に白き泥秋出水
切岸に生い茂る草木に出水の痕跡、思わず立ちすくんだことでしょう。

人の句:[13]語り部も世代交代原爆忌
ノーモア ヒロシマ・ナガサキと…

素人

天の句:[12]語り部の一人また逝き原爆忌
時は流れて七十八年

地の句:[3]天の川五島の海に聖母立つ
迫害されし時の記憶よ

人の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
不漁の続く地球の異変

翔河川

天の句:[25]次世代のクルーズプラン天の川
そんな日が

地の句:[14]切岸の葉に白き泥秋出水
水が引いて水が引いて

人の句:[06]漁火の次第に減りて天の川
次第に海が暗くなり

丹仙

天の句:[12]語り部の一人また逝き原爆忌
長い間沈黙を守ってきた被災者が、将来の世代の為に語り部となってくれました。そのような語り部に捧げた句として印象に残りました。

地の句:[6]漁火の次第に減りて天の川
漁火が少なくなるに連れて、海から上方に目を向けると、遥か天空に銀漢が見えるという大きな景をよく捉えています。

人の句:[8]老いの身に辛き仕打ちよ秋出水
今年はかつてない洪水に見舞われましたが、逃げ遅れて被災する老人の身が思いやられます。


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