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題詠または当季雑詠
兼題T 雛 兼題U 初蝶 兼題V WBC(不言題)
3月16日(木)投句開始 3月23日(木)投句締切 翌日選句開始 3月30日(木)選句締切 3月31日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2023/03/24(Fri) 06:35 No.2331 | |
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投句者:白馬、実生、寿美子、鈴居、しゐ、素蘭、風子、素人、明子、翔河川、丹仙、秋童子
[1]:初蝶の団地を抜けて広野まで (初蝶・)
[2]:永遠の野球少年風光る えいえんのやきゅうしょうねんかぜひかる(WBC(不言題)・風光る)
[3]:おう、来たか。今年も佇む二人雛 おうきたかことしもたたずむふたりびな(雛・二人雛)
[4]:大谷のユニフォーム着て桜見る おおたにのゆにふぉーむきてさくらみる(WBC(不言題)・桜)
[5]:大店の昔をかたる享保雛 おおだなのむかしをかたるきょうほびな(雛・春)
[6]:祖死せる空襲のあり雛のころ おやしせるくうしゅうのありひなのころ(雛・雛のころ)
[7]:親知らず抜かるる午後や初蝶来 おやしらずぬかるるごごやはつちょうく(初蝶・初蝶)
[8]:サムライや世界を魅了春爛漫 さむらいやせかいをみりょうはるらんまん(WBC(不言題)・春)
[9]:春泥の走者一巡ホームイン しゅんでいのそうしゃいちじゅんほーむいん(WBC(不言題)・春泥)
[10]:大天使ミカエルの掌に初蝶来 だいてんしみかえるのてにはつちょうく(初蝶・)
[11]:ダルビッシュあの感動をもう一度 だるびっしゅあのかんどうをもういちど(WBC(不言題)・ダルビッシュ[前回日韓決勝yotube checkout!])
[12]:頂点を究めたものの春かなし ちょうてんをきわめたもののはるかなし(WBC(不言題)・春かなし)
[13]:ななななな喜寿の祝いの初蝶来 なななななきじゅのいわいのはつちょうく(初蝶・春)
[14]:初鶯ペッパーミルの気分なり はつうぐいすぺっぱーみるのきぶんなり(WBC(不言題)・初鶯)
[15]:初ざくら侍じゃぱん全開す はつざくらさくらいじゃぱんぜんかいす(WBC(不言題)・初桜)
[16]:初蝶来この屋脱け出る胡坐時 はつちょうくこのやぬけでるあぐらどき(初蝶・初蝶)
[17]:初蝶のういういしさに湧く妬み はつちょうのういういしさにわくねたみ(初蝶・初蝶)
[18]:初蝶のよちよちよちとあてどなく はつちょうのよちよちよちとあてどなく(初蝶)
[19]:初蝶も驚く春の短さや はつちょうもおどろくはるのみじかさや(初蝶・)
[20]:初蝶や上になったり下になったり はつちょうやうえになったりしたになったり(初蝶・)
[21]:初蝶や今日は良きことありさうな はつちょうやきょうはよきことありそうな(初蝶・蝶)
[22]:初蝶や鈴鹿のゼブラに小躍りす はつちょうやすずかのぜぶらにこおどりす(初蝶・初蝶)
[23]:初蝶やまだ整はぬ畑なれど はつちょうやまだととのわぬはたなれど(初蝶・初蝶)
[24]:花便りあちこち痛むと追伸に はなだよりあちこちいたむとついしんに(花便り)
[25]:亡母の描くやさしき雛も飾られて ははのかくやさしきひなもかざられて(雛・雛)
[26]:春一番ベースボールの世界来る はるいちばんベースボールのせかいくる(WBC(不言題)・春一番)
[27]:雛遊び聞きなして聞く私語 ひなあそびききなしてきくささめごと(雛・雛遊び)
[28]:雛あられちょっと摘まんで横を向く ひなあられちょっとつまんでよこをむく(雛・)
[29]:孫預かり妻の鼻歌雛祭り まごあずかりつまのはなうたひなまつり(雛・ひなまつり)
[30]:まなざしの生るる一筆雛のかほ まなざしのあるるひとふでひなのかお(雛・雛)
[31]:雅なる楽の音崇し雛の舟 みやびなるがくのねたかしひなのふね(雛・)
[32]:来年も逢ふ約束の雛納め らいねんもあうやくそくのひなおさめ(雛・雛納)
[33]:老妻とふたりで過ごす雛の夜 ろうさいとふたりですごすひいなのよ(雛・雛の夜)
[34]:ベストフォア今年は優勝出来そうだ ベストフォアことしはゆうしょうできそうだ(WBC(不言題)・)
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題詠または当季雑詠
兼題T 下萌 兼題U 謝肉祭 兼題V バレンタイン
2月15日(水)投句開始 2月22日(水)投句締切 翌日選句開始 3月01日(水)選句締切 3月03日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2023/02/23(Thu) 07:42 No.2328 | |
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投句一覧
投句者:素蘭、寿美子、実生、春愁、風子、しゐ、明子、秋童子、鈴居、素人、翔河川、丹仙
[1]:浮かぬ顔して職場へとバレンタイン うかぬかおしてしょくばへとバレンタイン(バレンタイン・)
[2]:老いゆく身バレンタインは無関心 おいゆくみばれんたいんは無関心(バレンタイン・バレンタイン)
[3]:駆け上がる学童保育の下萌の坂 かけあがるがくどうほいくのしたもえのさか(下萌・下萌)
[4]:仮装して浮世も忘れカーニバル かそうしてうきよもわすれかーにばる(謝肉祭・カーニバル)
[5]:きな臭きニュースまみれや謝肉祭 きなくさきにゅーすまみれやしゃにくさい(謝肉祭・謝肉祭)
[6]:胸奥に一輪の梅君逝けり きょうおうにいちりんのうめきみゆけり(梅)
[7]:下萌えの踏まれて青くにおいたつ したもえのふまれてあおくにおいたつ(下萌・下萌)
[8]:下萌の目覚めし土に起こされて したもえのめざめしつちにおこされて(下萌・)
[9]:下萌や馬の親子の駆け回る したもえやうまのおやこのかけまわる(下萌・下萌)
[10]:下萌や救世観音の遊び足 したもえやぐぜかんのんのあそびあし(下萌・下萌)
[11]:下萌や芝の割目に土竜塚 したもえやしばのわれめにもぐらづか(下萌・)
[12]:下萌やツーリングの身を投げ出せば したもえやつーりんぐのみをなげだせば(下萌・下萌)
[13]:下萌やどこかむずむずしてきたる したもえやどこかむずむずしてきたる(下萌・春)
[14]:下萌ゆる安全牌の捨てどころ したもゆるあんぜんぱいのすてどころ(下萌・下萌ゆる)
[15]:下萌ゆる嬰の掌にはや運命線 したもゆるややのてにはやうんめいせん(下萌・下萌ゆる)
[16]:死神に誘われバレンタインデー しにがみにさそわれバレンタインデー(バレンタイン・春)
[17]:赤銅の肌とサンバの謝肉祭 しゃくどうのはだとサンバのしゃにくさい(謝肉祭・謝肉祭)
[18]:舌頭をショコラ千転バレンタイン ぜっとうをショコラせんてんバレンタイン(バレンタイン・バレンタイン)
[19]:チョコ選ぶ五十回目のバレンタイン ちょこえらぶごじゅっかいめのばれんたいん(バレンタイン・バレンタイン)
[20]:眠らずに踊り明かすやカーニバル ねむらずにおどりあかすやかーにばる(謝肉祭・カーニバル)
[21]:這い這いの児の下萌の大発見 はいはいのこのしたもえのだいはっけん(下萌・下萌)
[22]:箱入りの今年のチョコは二粒や はこいりのことしのちょこはふたつぶや(バレンタイン・今年のチョコ)
[23]:羽根飾り揺れて練りゆくカーニバル はねかざりゆれてねりゆくかーにばる(謝肉祭・カーニバル)
[24]:春寒し隣家は喪に服しおり はるさむしとなりやはもにふくしおり(春寒し)
[25]:破天連の仮面の美学謝肉祭 ばてれんのかめんのびがくしゃにくさい(謝肉祭・謝肉祭)
[26]:バレンタインデー亡き夫に生一本 ばれんたいんでーなきつまにきいっぽん(バレンタイン・バレンタインデー)
[27]:バレンタインマザー・テレサのチョコレート ばれんたいんまざーてれさのちょこれーと(バレンタイン・バレンタイン)
[28]:人がみな動物となる謝肉祭 ひとがみなどうぶつとなるしゃにくさい(謝肉祭・)
[29]:目と目だけ贈り贈られバレンタイン めとめだけおくりおくらればれんたいん(バレンタイン・バレンタイン)
[30]:芽吹いて黒く枯れたる謝肉祭 めぶいてくろくかれたるしゃにくさい(謝肉祭・[そら豆の芽])
[31]:厄落ちて3年ぶりのカーニバル やくおてちさんねんぶりのかーにばる(謝肉祭・カーニバル)
[32]:山の端に入り日もえなむ草萌る やまのはにいりひもえなむくさもゆる(下萌・)
[33]:プールの日照れていただくチョコレート プールのひてれていただくちょこれーと(バレンタイン・[孫のつきそい])
[34]:リオに寄す世界の熱気カーニバル リオによすせかいのねっきカーニバル(謝肉祭・カーニバル)
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| 選句一覧 丹仙 - 2023/03/06(Mon) 19:59 No.2329 | |
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寿美子
天の句:[14]下萌ゆる安全牌の捨てどころ 私はいささか おかしいのでしょうか? 安全牌が 憲法9条を連想してしまうのですが!
地の句:[31]厄落ちて3年ぶりのカーニバル 全く同感です
人の句:[19]チョコ選ぶ五十回目のバレンタイン 愛の日の自分のためのチョコレート
素人
天の句:[17]赤銅の肌とサンバの謝肉祭 リオデジャネイロ懐かしの日々
地の句:[14]下萌ゆる安全牌の捨てどころ 通ればリーチ逆転の芽も
人の句:[1]浮かぬ顔して職場へとバレンタイン 義理チョコくらい貰えるだろか
風子
天の句:[18]舌頭をショコラ千転バレンタイン 芭蕉の言葉がこんなところでお目にかかるとは、愉快極まりない。
地の句:[9]下萌や馬の親子の駆け回る まっとうな一句。類想はありそう。気持ちの良い一句。
人の句:[5]きな臭きニュースまみれや謝肉祭 チャンネルを回せば戦争のことばかり。他のチャンネルは実況のリオのカーニバル。
鈴居
天の句:[11]下萌や芝の割目に土竜塚 暖かくなってきました
地の句:[25]破天連の仮面の美学謝肉祭 異国情緒
人の句:[33]プールの日照れていただくチョコレート かわいい
素蘭
天の句:[10]下萌や救世観音の遊び足 救世観音の遊び足、、何処へ?
地の句:[15]下萌ゆる嬰の掌にはや運命線 頼もしそう。。
人の句:[28]人がみな動物となる謝肉祭 鳥は囀り猫浮かれ鳴く春の、風物詩。
春愁
天の句:[26]バレンタインデー亡き夫に生一本 作者は昭和人(びと)、何と言ってもチョコレートより生一本!! 特選!!
地の句:[6]胸奥に一輪の梅君逝けり 謹悼!
人の句:[14]下萌ゆる安全牌の捨てどころ いよいよテンパイ、じっとリーチのときを待つ
しゐ
天の句:[32]山の端に入り日もえなむ草萌る この季節独特の色彩が目に浮かぶ。
地の句:[12]下萌やツーリングの身を投げ出せば その角度で初めて草の芽が視界に。
人の句:[33]プールの日照れていただくチョコレート かわいいっ!!
秋童子
天の句:[7]下萌えの踏まれて青くにおいたつ 下萌えの生命の強さを感じます
地の句:[26]バレンタインデー亡き夫に生一本 きっとこちらの方がお似合いなのでしょう。
人の句:[19]チョコ選ぶ五十回目のバレンタイン 五十回目とは!
実生
天の句:[13]下萌やどこかむずむずしてきたる 春への期待と体が察する春。ふきのとうを採る。くしやみする。
地の句:[22]箱入りの今年のチョコは二粒や 値上がりしたけど、2粒おいしいよ。
人の句:[5]きな臭きニュースまみれや謝肉祭 戦争はやめてほしい。
翔河川
天の句:[06]胸奥に一輪の梅君逝けり 白梅でしょうか
地の句:[15]下萌ゆる嬰の掌にはや運命線 はや運命ずけられて
人の句:[07]下萌えの踏まれて青くにおいたつ まだ柔らかで
明子
天の句:[15]下萌ゆる嬰の掌にはや運命線 是非とも明るい未来を示唆する線でありますよう!
地の句:[28]人がみな動物となる謝肉祭 ほんの一時赦された、本能の発露ですね。
人の句:[26]バレンタインデー亡き夫に生一本 甘い物よりお酒!という方だったのでしょう。
丹仙
天の句:[10]下萌や救世観音の遊び足 長い間秘仏であった救世観音も、春の野に遊行する気分になるかも知れませんね。
地の句:[26]バレンタインデー亡き夫に生一本 バレンタインの日にチョコレートを贈るよりも、亡夫が最も好きであったものを贈る方が、愛の日にふさわしいかも知れません。
人の句:[15]下萌ゆる嬰の掌にはや運命線 「運命線」がみえた嬰児、将来どんな人になるのでしょうか?
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題詠または当季雑詠
兼題T 冬薔薇 兼題U 七草粥 兼題V 成人式
1月15日(日)投句開始 1月22日(日)投句締切 翌日選句開始 1月29日(日)選句締切 1月31日(月)披講
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2023/01/23(Mon) 17:44 No.2325 | |
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投句者:素人、寿美子、鈴居、素蘭、風子、英治、しゐ、白馬、秋童子、実生、春愁、明子、翔河川、丹仙
[1]:赤子抱く順番を待つ冬薔薇 あかごだくじゅんばんをまつふゆそうび(冬薔薇・)
[2]:家猫が見上ぐ花瓶の冬薔薇 いえねこがみあぐかびんのふゆそうび(冬薔薇・)
[3]:哀しくも花びら散りて冬薔薇 かなしくもはなびらちりてふゆしょうび(冬薔薇・)
[4]:元旦に三輪のみの冬薔薇 がんたんにさんりんのみのふゆそうび(冬薔薇・[ばら高騰])
[5]:ゲーテ座のレンガの壁に冬薔薇 げーてざのれんがのかべにふゆそうび(冬薔薇・冬薔薇)
[6]:これがまあ七草粥かレンジでチン これがまあななくさがゆかれんじでちん(七草粥・七草粥)
[7]:コロンブスに卵の逸話成人式 ころんぶすにたまごのいつわせいじんしき(成人式・成人式)
[8]:成人式「二十歳を祝う会」として せいじんしき「はたちをいわうかい」として(成人式・成人式)
[9]:成人式18歳ではなかりけり せいじんしき18さいではなかりけり(成人式・)
[10]:成人式歳も日取りも変動制 せいじんしきとしもひどりもへんどうせい(成人式・成人式)
[11]:成人の晴れ着見て畑行く せいじんのはれぎみてはたけゆく(成人式・[振袖])
[12]:成人の日や目眩めく自己主張 せいじんのひやめくるめくじこしゅちょう(成人式・成人の日)
[13]:芹なずなすずなすずしろ探す粥 せりなずなすずなすずしろさがすかゆ(七草粥・)
[14]:せりなずな手に入らずに七草がゆ せりなずなてにはいらずにななくさがゆ(七草粥・[自生消失])
[15]:息災を願ひ七草すする朝 そくさいをねがいななくさすするあさ(七草粥・七草)
[16]:躊躇ひと戸惑ひもある新成人 ためらいととまどいもあるしんせいじん(成人式・新成人)
[17]:単語帳たしかめ啜る七日粥 たんごちょうたしかめすするなのかがゆ(七草粥・)
[18]:摘み得しは芹と薺よ七日粥 つみえしはせりとなずなよなぬかがゆ(七草粥・七日粥)
[19]:デルフトの一輪挿しに冬の薔薇 でるふとのいちりんざしにふゆのばら(冬薔薇・)
[20]:どの手にも成人式を撮るスマホ どのてにもせいじんしきをとるすまほ(成人式・)
[21]:七草粥叩く囃すも快楽かな ななくさがゆたたくはやすもけらくかな(七草粥・七草粥)
[22]:七種には足りぬもとまれ粥を炊く ななくさにはたりぬもとまれかゆをたく(七草粥・七草粥)
[23]:何となく七草粥を食べ損ね なんとなくななくさがゆをたべそこね(七草粥・七草粥)
[24]:難病を生き延びし吾子成人式 なんびょうをいきのびしあこせいじんしき(成人式・)
[25]:二度大人になりぬ成人式 にどおとなになりぬ成人式(成人式・成人式)
[26]:「反撃」を可とするニュース成人日 はんげきをかとするにゅーすせいじんび(成人式・成人日)
[27]:茨線の向かうの自由冬薔薇 ばらせんのむこうのじゆうふゆそうび(冬薔薇・冬薔薇)
[28]:引き算の余生や啜る七日粥 ひきざんのよせいやすするなぬかかゆ(七草粥・七日粥)
[29]:百万本戦場に咲け冬の薔薇 ひゃくまんぼんせんじょうにさけふゆのばら(冬薔薇・冬薔薇)
[30]:ひややかに眺めていたる成人式 ひややかにながめていたるせいじんしき(成人式・成人式)
[31]:蓋取れば若草のぼる七草粥 ふたとればわかくさのぼるななかさがゆ(七草粥・七草粥)
[32]:冬の薔薇散るを拒みて枝に死す ふゆのばらちるをこばみてえだにしす(冬薔薇・冬の薔薇)
[33]:冬薔薇に咲ききる力あと少し ふゆばらにさききるちからあとすこし(冬薔薇・冬薔薇)
[34]:冬薔薇のアーチ侘びしき民の杜 ふゆばらのあーちわびしきたみのもり(冬薔薇・冬薔薇)
[35]:冬薔薇の細くも永く咲く窓辺 ふゆばらのほそくもながくさくまどべ(冬薔薇・)
[36]:冬薔薇や納戸の奥のマリア像 ふゆばらやなんどのおくのマリアぞう(冬薔薇・)
[37]:冬薔薇や窓越しに聞くレクイエム ふゆばらやまどごしにきくれくいえむ(冬薔薇・冬薔薇)
[38]:冬薔薇を売る青年の摩天楼 ふゆばらをうるせいねんのまてんろう(冬薔薇・冬薔薇)
[39]:ほのぼのと朱塗りの椀の薺粥 ほのぼのとしゅぬりのわんのなずながゆ(七草粥・薺粥)
[40]:雪薺摘む乙女子の袖紅し ゆきなずなつむをとめごのそであかし(七草粥・雪薺)
[41]:ショール白肩に余れる成人祭 ショールしろかたにあまれるせいじんさい(成人式・成人祭)
[42]:ボヘミアングラスいっぱい冬薔薇 ボヘミアングラスいっぱいふゆそうび(冬薔薇・冬薔薇)
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| 選句一覧 丹仙 - 2023/01/31(Tue) 08:59 No.2326 | |
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鈴居
天の句:[33]冬薔薇に咲ききる力あと少し あと少しそんな思い
地の句:[35]冬薔薇の細くも永く咲く窓辺 寒く、か弱く、でも暖かく。
人の句:[17]単語帳たしかめ啜る七日粥 情景が浮かびます。
春愁
天の句:[13]芹なずなすずなすずしろ探す粥 リズム感が抜群
地の句:[27]茨線の向かうの自由冬薔薇 棘から解放された自由
人の句:[37]冬薔薇や窓越しに聞くレクイエム 荘厳
風子
天の句:[42]ボヘミアングラスいっぱい冬薔薇 デルトフの陶器よりボヘミアングラスに馴染みがあるので、こちらの句を選びました。「ボヘミアン」の情報の豊かさ、土地、歴史、文化など、イメージが膨らみます。
地の句:[6]これがまあ七草粥かレンジでチン 本歌取りの一句。現代版。負けていません。この軽さに一茶も喜ぶでしょう。
人の句:[12]成人の日や目眩めく自己主張 茶髪に金髪、女子も男子も派手ですね。
英治
天の句:[28]引き算の余生や啜る七日粥 地の句:[27]茨線の向かうの自由冬薔薇 人の句:[23]何となく七草粥を食べ損ね しゐ
天の句:[27]茨線の向かうの自由冬薔薇 届きそうで届かない自由の不自由さ。
地の句:[19]デルフトの一輪挿しに冬の薔薇 デルフト陶器の藍色に、やや黒を帯びた赤いバラが、ただ一輪だけ生けられた窓辺の静けさが想像されます。
人の句:[42]ボヘミアングラスいっぱい冬薔薇 冬の光をいっぱいに集めたグラスに、たっぷりと生けられた色とりどりのバラが目に浮かびます。これを生けた人の、冬への思いが見えるような気がします。
寿美子
天の句:[5]ゲーテ座のレンガの壁に冬薔薇 取り合わせが素敵 ノスタルジックな一句
地の句:[27]茨線の向かうの自由冬薔薇 自然はきちんと巡るのに人間同士のいがみ合い 耐え難い日々です
人の句:[13]芹なずなすずなすずしろ探す粥 リズムが面白い。我が家はきのこと水菜と卵の粥でした 胃袋が喜んでいました
秋童子
天の句:[13]芹なずなすずなすずしろ探す粥 なかなか見つかりませんね。
地の句:[32]冬の薔薇散るを拒みて枝に死す これも薔薇のプライドでしょうか。
人の句:[33]冬薔薇に咲ききる力あと少し 健気な薔薇への応援句。
素人
天の句:[24]難病を生き延びし吾子成人式 祝の膳を囲む幸せ
地の句:[42]ボヘミアングラスいっぱい冬薔薇 寒さに耐えて健気に咲けり
人の句:[37]冬薔薇や窓越しに聞くレクイエム モーツアルトの未完の曲よ
実生
天の句:[1]赤子抱く順番を待つ冬薔薇 順番、不安なもの。
地の句:[39]ほのぼのと朱塗りの椀の薺粥 朱塗りの椀大事にしてください。
人の句:[24]難病を生き延びし吾子成人式 おめでとうございます。
翔河川
天の句:[41]ショール白肩に余れる成人祭 制服のように
地の句:[22]七種には足りぬもとまれ粥を炊く まあいいか
人の句:[33]冬薔薇に咲ききる力あと少し それも風情
明子
天の句:[24]難病を生き延びし吾子成人式 何も言う事はありません。よく頑張ったね。おめでとうございます!
地の句:[22]七種には足りぬもとまれ粥を炊く とりあえずいただくことが大事ですね。
人の句:[39]ほのぼのと朱塗りの椀の薺粥 美しいです。
素蘭
天の句:[24]難病を生き延びし吾子成人式 親心が切ない
地の句:[28]引き算の余生や啜る七日粥 逆算の余禄もなかなか
人の句:[42]ボヘミアングラスいっぱい冬薔薇 ボヘミアンの響きがいい。
丹仙
天の句:[33]冬薔薇に咲ききる力あと少し 冬薔薇に自己自身の晩年の姿を思わず投影してしまいますね。
地の句:[28]引き算の余生や啜る七日粥 「引き算の余生」という表現が面白い。
人の句:[12]成人の日や目眩めく自己主張 近年、そういう若者が増えてきたような気がします。
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題詠または当季雑詠
兼題T 冬の日 兼題U 降誕祭 兼題V W杯(不言題)
12月15日(木)投句開始 12月22日(木)投句締切 翌日選句開始 12月29日(木)選句締切 12月30日(土)披講 投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2022/12/23(Fri) 17:05 No.2322 | |
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投句一覧
投句者:寿美子、素蘭、白馬、鈴居、風子、しゐ、素人、英治、春愁、翔河川、秋童子、明子、実生、丹仙
[1]:PK戦敗れて泣くよ冬の星 PKせんやぶれてなくよふゆのほし(W杯(不言題)・冬の星)
[2]:言いたきことは山々あれど麻也頑張った いいたきことはやまやまあれどまやがんばった(W杯(不言題)・麻也)
[3]:大きめの靴下吊るし待つサンタ おおきめのくつしたつるしまつさんた(降誕祭・サンタ)
[4]:カタールの歓声とどく冬の朝 かたーるのかんせいとどくふゆのあさ(W杯(不言題)・冬の朝)
[5]:勝ち負けよろし妙技に炉火はぜる かちまけはよろしみょうぎにろびはぜる(W杯(不言題)・炉火)
[6]:ガラスペン走らせてゐる聖夜かな がらすぺんはしらせているせいやかな(降誕祭・聖夜)
[7]:切り株で握り飯食う冬日和 きりかぶでにぎりめしくうふゆびより(冬の日・)
[8]:降誕祭贈る物無き一夜かな こうたんさいおくるものなきいちやかな(降誕祭・)
[9]:降誕祭猫の寝てゐる飼葉桶 こうたんさいねこのねているかいばおけ(降誕祭・降誕祭)
[10]:今年こそスタッドレスや降誕祭 ことしこそすたっどれすやこうたんさい(降誕祭・)
[11]:小灯の揺らぐ高窓ノエルの夜 ことぼしのゆらぐたかまどノエルのよ(降誕祭・ノエルの夜)
[12]:聖堂のマリア賛歌に冬日満つ せいどうのまりあさんかにふゆびみつ(冬の日・)
[13]:妻添いて宣告受けし小冬の日 つまそいてせんこくうけしこふゆのひ(冬の日・小冬の日)
[14]:電飾の世紀ありけりクリスマス でんしょくのせいきありけりくりすます(降誕祭・クリスマス)
[15]:ドーハの奇跡よ霜夜も沸き立たせ どーはのきせきよしもよもわきたたせ(W杯(不言題)・霜夜)
[16]:練り菓子にも星添えられてクリスマス ねりがしにもほしそえられてくりすます(降誕祭・クリスマス)
[17]:八強の壁は破れず風疼く はっきょうのかべはやぶれずかぜうずく(W杯(不言題)・風疼く)
[18]:はらはらと紅葉散りゆくW杯 はらはらともみじちりゆくWはい(W杯(不言題)・紅葉[興奮の1ヶ月])
[19]:半日は冬の日の差す母の部屋 はんにちはふのひのさすははのへや(冬の日・冬の日)
[20]:ひたすらに球蹴る少年日脚伸ぶ ひたすらにたまけるしょうねんひあしのぶ(W杯(不言題)・日脚伸ぶ)
[21]:独り居と聞きて寂しき冬の窓 ひとりいとききてさびしきふゆのまど(冬)
[22]:火を灯し祈る地下壕聖夜かな ひをともしいのるちかごうせいやかな(降誕祭・聖夜)
[23]:PK戦シュートの決まるド真ん中 ぴーけーせんシュートのきまるどまんなか(W杯(不言題)・)
[24]:冬の日に恩師の追悼風が吹く ふゆのひにおんしのついとうかぜがふく(冬の日・[仙台にて])
[25]:冬の日にけん玉のケン研ぎ澄まれ ふゆのひにけんだまのけんとぎすまれ(冬の日・)
[26]:冬の日にハンモックのある杉木立 ふゆのひにはんもっくのあるすぎこだち(冬の日・)
[27]:冬の日の老母の電話の頻りなる ふゆのひのははのでんわのしきりなる(冬の日・冬の日)
[28]:冬の日やいくさ止まらぬウクライナ ふゆのひやいくさとまらぬうくらいな(冬の日・)
[29]:冬の日や戦に溺れ沈む国 ふゆのひやいくさにおぼれしずむくに(冬の日・冬の日)
[30]:冬の日や言葉少なくなる親子 ふゆのひやことばすくなくなるおやこ(冬の日・冬の日)
[31]:冬の日や山陰迫る帰り道 ふゆのひややまかげせまる帰り道(冬の日・冬の日)
[32]:冬の日や陽光求め仰ぐ空 ふゆのひやようこうもとめあおぐそら(冬の日・)
[33]:冬日燦ねこ背丸めてラ・カンパネラ ふゆひさんねこぜまるめてラ・カンパネラ(冬の日・冬日燦)
[34]:冬日向籠編む為の竹削る ふゆひなたかごあむためのたけけずる(冬の日・冬日向)
[35]:負くまじき一戦ありき冬銀河 まくまじきいっせんありきふゆぎんが(W杯(不言題)・冬銀河)
[36]:3日目に気分はれつつ降誕祭 みっかめにきぶんはれつつこうたんさい(降誕祭・[冬至明け])
[37]:メノラーを飾る窓あり降誕祭 めのらーをかざるまどありこうたんさい(降誕祭・降誕祭)
[38]:山深きあたりより来て降誕祭 やまふかきあたりよりきてこうたんさい(降誕祭・)
[39]:優勝へまだ蹴る走る冬怒濤 ゆうしょうへまだけるはしるふゆどとう(W杯(不言題)・寒怒濤)
[40]:驢馬役の幼子眠る降誕祭 ろばやくのおさなごねむるこうたんさい(降誕祭・)
[41]:渡し場に船頭をらず冬一日 わたしばにせんどうおらずふゆひとひ(冬の日・冬一日)
[42]:十二神将さけぶ師走のPK戦 十にしんしょうさけぶしわすのぴーけーせん(W杯(不言題)・師走)
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| 選句一覧 丹仙 - 2022/12/31(Sat) 18:47 No.2323 | |
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鈴居
天の句:[11]小灯の揺らぐ高窓ノエルの夜 メリークリスマス!
地の句:[17]八強の壁は破れず風疼く こんなにも高きものなのか。
人の句:[30]冬の日や言葉少なくなる親子 ことば少なく、心暖かく。
しゐ
天の句:[11]小灯の揺らぐ高窓ノエルの夜 静かな祈りのひとときがそこにあるように思えました。
地の句:[22]火を灯し祈る地下壕聖夜かな その灯でしか暖を得られずに。
人の句:[40]驢馬役の幼子眠る降誕祭 あどけない寝顔に、飼い葉桶のみどりごも重なる。
秋童子
天の句:[19]半日は冬の日の差す母の部屋 たっぷり日差しを浴びて、きっと母上も穏やかな日々をお過ごしなのでしょう。
地の句:[40]驢馬役の幼子眠る降誕祭 なんとも微笑ましい光景です。
人の句:[15]ドーハの奇跡よ霜夜も沸き立たせ あの悲劇が、今度は奇跡に。
寿美子
天の句:[12;]聖堂のマリア賛歌に冬日満つ 美しい!そうあれかしと祈るのは私だけでは無いとおもいます
地の句:[20]ひたすらに球蹴る少年日脚伸ぶ また、サッカー熱が盛り上がりそう 日脚伸ぶが素晴らしいとおもいま
人の句:[11]小灯の揺らぐ高窓ノエルの夜 ロマンチックな物語の序章のような俳句
明子
天の句:[22]火を灯し祈る地下壕聖夜かな 地下壕で迎える聖なる夜。この祈りの重さを世界中の人々に考えて欲しいと 切に思います。
地の句:[7]切り株で握り飯食う冬日和 おにぎりが美味しそうですね。冬の日の温もりが伝わって来ます。
人の句:[39]優勝へまだ蹴る走る冬怒濤 選手たちの動き、まさに怒涛のようでした。
風子
天の句:[6]ガラスペン走らせてゐる聖夜かな 透明で硬質なガラスペンに電飾が映り込む。どこからか聞こえてくるクリスマスソング。 手紙を書いている。日記かもしれない。ガラスペンと聖夜の取り合わせが効いている。
地の句:[34]冬日向籠編む為の竹削る 竹細工の工房に冬日がさして暖かい。竹を削る職人の手元が見えるようだ。どんな籠を作ろうかと思い浮かべながら一心に竹を削っている。慈愛の日差しのようにも思える。
人の句:[9]降誕祭猫の寝てゐる飼葉桶 クスッと笑える。真似している訳ではない。イエスの誕生の如く気持ちよさそうに眠っている猫。
白馬
天の句:[21]独り居と聞きて寂しき冬の窓 作者の優しい心遣いがよく分かります。
地の句:[40]驢馬役の幼子眠る降誕祭 クリスマスパーティーの演劇で活躍した我が子の満足な寝顔。 微笑ましい句ですね。
人の句:[27]冬の日の老母の電話の頻りなる 一人住まいになった母から何度もかかってくる電話。 御母堂の淋しさ。経験があります。
英治
天の句:[6]ガラスペン走らせてゐる聖夜かな 地の句:[40]驢馬役の幼子眠る降誕祭 人の句:[21]独り居と聞きて寂しき冬の窓 翔河川
天の句:[41]渡し場に船頭をらず冬一日 船は靄ってある
地の句:[19]半日は冬の日の差す母の部屋 もう居ないのだろうか
人の句:[33]冬日燦ねこ背丸めてラ・カンパネラ リストのように
素蘭
天の句:[12]聖堂のマリア賛歌に冬日満つ ステンドグラス越しの光に包まれる、至福。
地の句:[6]ガラスペン走らせてゐる聖夜かな ホワイトクリスマスの静謐さにしっくりと、、、
人の句:[20]ひたすらに球蹴る少年日脚伸ぶ *年後を目指して。。。
丹仙
天の句:[11]小灯の揺らぐ高窓ノエルの夜 叙景に徹することによってかえって秘められた深き情念を感じさせる優れた句であると思いました。
地の句:[22]火を灯し祈る地下壕聖夜かな ウクライナではロシア正教の旧暦を廃して新暦を採用しました。電力インフラの破壊と断水という厳しい条件があっても、自分たちを支援している国々と共にクリスマスを祝うことが出来る。闇あるところに光をもたらすクリスマスの祈りを感じます。
人の句:[20]ひたすらに球蹴る少年日脚伸ぶ サッカーに一日中興じている少年の姿が鮮明に浮かんできます。W杯ということはあからさまに出ていませんが、このような少年サッカーチームの幼なじみが夢を叶えてW杯で大活躍したことを思い出しました。2022年W杯を記念する句にふさわしいですね。
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題詠または当季雑詠
兼題T 帰り花 兼題U 木の葉髪 兼題V 皆既月食(不言題)
11月17日(木) 投句開始 11月24日(木) 投句締切・翌日選句開始 12月01日(木) 選句締切 12月02日(金) 披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2022/11/25(Fri) 22:03 No.2319 | |
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投句者:春愁、寿美子、素人、白馬、しゐ、英治、秋童子、素蘭、実生、鈴居、風子、翔河川、丹仙
[1]:赤黒き月食を経て冬に入る あかぐろきげっしょくをへてふゆにいる(皆既月食(不言題)・冬に入る)
[2]:足引の山師の誤算七五三祝 あしひきのやましのごさんしめいわい(皆既月食(不言題)・七五三祝)
[3]:抗ふもひとりよがりか帰り花 あらがうもひとりよがりかかえりばな(帰り花・帰り花)
[4]:家を建て子を大学へ木の葉髪 いえをたてこをだいがくへこのはがみ(木の葉髪・)
[5]:歌詠みの法師ここ来よ帰り花 うたよみのほうしこここよかえりばな(帰り花・帰り花)
[6]:老いた猫だっこの度に木の葉髪 おいたねこだっこのたびにこのはかみ(木の葉髪・[17歳])
[7]:皆既月蝕見終へその夜の風邪心地 かいきげっしょくみおえそのよのかぜここち(皆既月食(不言題)・風邪)
[8]:返り花愛ほし一度きりの今 かえりばないとおしいちどきりのいま(帰り花・返り花)
[9]:帰り花中野荻窪あたりでも かえりばななかのおぎくぼあたりでも(帰り花・)
[10]:帰り花早い遅いは人の世も かえりばなはやいおそいはひとのよも(帰り花・)
[11]:帰り花ピンクのルージュ貰ひけり かえりばなぴんくのるーじゅもらいけり(帰り花・帰り花)
[12]:着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ きぶくれてつきさへくらうほしにたつ(皆既月食(不言題)・着ぶくれ)
[13]:靴底を減らしセールス木の葉髪 くつぞこをへらしせーるすこのはがみ(木の葉髪・木の葉髪)
[14]:木の葉髪そっと隠してハンチング このはがみそっとかくしてハンチング(木の葉髪・)
[15]:木の葉髪とう季語を覚えて髪を梳く このはがみとうきごをおぼえてかみをすく(木の葉髪・木の葉髪)
[16]:木の葉髪昔感じぬ事ばかり このはがみむかしかんじぬことばかり(木の葉髪・)
[17]:こんな日は竜馬呼ばうか月見酒 こんなひはりょうまよぼうかつきみざけ(皆既月食(不言題)・月見酒)
[18]:しつかりと歩く退院返り花 しっかりとあるくたいいんかえりばな(帰り花・)
[19]:拾得の佩ける箒や木の葉髪 じっとくのはけるははきやこのはがみ(木の葉髪・木の葉髪)
[20]:青春のあの黒髪よ木の葉髪 せいしゅんのあのくろかみよこのはがみ(木の葉髪・木の葉髪)
[21]:関ヶ原以来の怖き冬の月 せきがはいらいのこわきふゆのつき(皆既月食(不言題)・)
[22]:中天に暗赤色の円い月 ちゅうてんにあんせきしょくのまるいつき(皆既月食(不言題)・月)
[23]:月欠けてあなは何処で次見るや つきかけてあなはいずこでつぎみるや(皆既月食(不言題)・月欠けて)
[24]:集ひしも何れが恩師木の葉髪 つどいしもいずれがおんしこのはかみ(木の葉髪・木の葉髪)
[25]:天下布武夢と消えゆく冬の月 てんかふぶゆめときえゆくふゆのつき(皆既月食(不言題)・冬の月)
[26]:天空の織り成す奇跡寒夜かな てんくうのおりなすきせきかんやかな(皆既月食(不言題)・寒夜)
[27]:天空を歩く寒かろうなぁお月さん てんくうをあるくさむかろうなぁおつきさん(皆既月食(不言題)・寒し)
[28]:時ならぬこと多き世や帰り花 ときならぬことおおきよやかえりばな(帰り花・帰り花)
[29]:亡き父の齢超えけり木の葉髪 なきちちのよわいこえけりこのはがみ(木の葉髪・)
[30]:西坂の地に祈りけり帰り花 にしざかのちにいのりけりかえりばな(帰り花・)
[31]:日溜りにすこし華やぐ帰り花 ひだまりにすこしはなやぐかえりばな(帰り花・帰り花)
[32]:まじまじと鏡の中の木の葉髪 まじまじとかがみのなかのこのはがみ(木の葉髪・木の葉髪)
[33]:マスクなく街を歩くや帰り花 ますくなくまちをあるくやかえりはな(帰り花・[パンデミック])
[34]:指折りて歳月数ふ木の葉髪 ゆびおりてさいげつかぞうこのはがみ(木の葉髪・木の葉髪)
[35]:立冬や蝕まれゆく通夜の月 りっとうやむしばまれゆくつやのつき(皆既月食(不言題)・立冬)
[36]:老残も筵旗立て狂ひ咲き ろうざんもむしろばたたてくるいざき(帰り花・狂ひ咲き)
[37]:ワクチンを打てども打てども返り花 わくちんをうてどもうてどもかえりばな(帰り花・)
[38]:ベンチから見上げる空に帰り花 ベンチからみあげるそらにかえりばな(帰り花・)
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| 選句一覧 丹仙 - 2022/12/02(Fri) 08:43 No.2320 | |
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風子
天の句:[12]着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ 月食は地球の影なのだが、文字どうり地球が月を食べちゃうですって。あの地球ならやりかねないね。ジブリのアニメを見るような辛辣さが好きです。今の地球そのもの。
地の句:[20]青春のあの黒髪よ木の葉髪 全く情けないと鏡を見ながらため息ばかりついています。
人の句:[3]抗ふもひとりよがりか帰り花 まだまだと若ぶってみても、認めざるを得ない現実。
鈴居
天の句:[1]赤黒き月食を経て冬に入る 皆既日食を見ているときの寒さ。時の流れる空気まさにそうでした。
地の句:[25]天下布武夢と消えゆく冬の月 戦国時代と今この瞬間。同じ月を見ながらも人間はどう変わり、どう変わらなかったのでしょうか。地球はこの後どうなっていくのでしょうか。そんなことをふとおもってしまいました。
人の句:[14]木の葉髪そっと隠してハンチング そうありたいものです。
寿美子
天の句:[8]返り花愛ほし一度きりの今 春に咲いても三日みぬ間の桜です 一度きりの今を存分にね
地の句:[32]まじまじと鏡の中の木の葉髪 全くもって同感です
人の句:[25]天下布武夢と消えゆく冬の月 壮麗な月蝕でした。ドラマティックな一句
素人
天の句:[29]亡き父の齢超えけり木の葉髪 誰しもちょっとした感慨を覚えるものです。
地の句:[31]日溜りにすこし華やぐ帰り花 日溜りゆえの印象かもしれません。
人の句:[10]帰り花早い遅いは人の世も 確かにそうとも言えますよね。
秋童子
天の句:[12]着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ 自分が月を食らうがごとく。
地の句:[17]こんな日は竜馬呼ばうか月見酒 呼べば面白くなるぜよ。
人の句:[24]集ひしも何れが恩師木の葉髪 恩師のほうが若く見えたりして。
しゐ
天の句:[35]立冬や蝕まれゆく通夜の月 鋭い言葉の並びに一瞬どきりとするが、そのあとに広がる静かな世界に引き込まれる。
地の句:[30]西坂の地に祈りけり帰り花 二十六聖人像の、あの特別な静けさを持つ祈りの姿が胸によみがえりました。帰り花は幻なのかもしれません。
人の句:[16]木の葉髪昔感じぬ事ばかり そういうことが増えてきました。
実生
天の句:[31]日溜りにすこし華やぐ帰り花 帰り花見つけるとなんとなく嬉しい気持ち。
地の句:[23]月欠けてあなは何処で次見るや 天国
人の句:[29]亡き父の齢超えけり木の葉髪 父は91歳で亡くなった。それまで生きれるかな。
素蘭
天の句:[12]着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ その月は天王星を食らひ、こは何事ぞと小半時…
地の句:[11]帰り花ピンクのルージュ貰ひけり トレンドカラーですね。
人の句:[16]木の葉髪昔感じぬ事ばかり げに、、、
英治
天の句:[12]着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ 地の句:[9]帰り花中野荻窪あたりでも 人の句:[3]抗ふもひとりよがりか帰り花 春愁
天の句:[19]拾得の佩ける箒や木の葉髪 確かに
地の句:[25]天下布武夢と消えゆく冬の月 信長の野望?
人の句:[37]ワクチンを打てども打てども返り花 コロナ、衰えませんね
翔河川
天の句:[24]集ひしも何れが恩師木の葉髪 みんな歳とって
地の句:[27]天空を歩く寒かろうなぁお月さん こちらも寒くなって
人の句:[31]日溜りにすこし華やぐ帰り花 まちがえて咲いたけど
丹仙
天の句:[12]着ぶくれて月さへ食らふ地球(ほし)に立つ 月に映る地球の影を「着ぶくれ」としたところ秀逸。
地の句:[36]老残も筵旗立て狂ひ咲き 若き日の革命への思いを「筵旗たて狂い咲き」と言い捨てたところが面白い。
人の句:[24]集ひしも何れが恩師木の葉髪 同窓会で恩師と学生の年齢差が消えてしまったという実感が「木の葉髪」という季語に生きています。
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